悩めるということは・・

人を動かすことのできる人は、他人の気持ちになれる人である。

その代わり、他人の気持ちになれる人というのは自分が悩む。

自分が悩んだことのない人は、まず人を動かすことは出来ない。

とは本田宗一郎氏の言葉。

悩むことがストレスだとか、悩むストレスから逃げてもそれは

頭の引き出しが増えるわけじゃない。

悩みは、何か「今までにないこと」に直面した時に生じることであって、

今まで通りの延長線上には悩みは存在しない。

悩めるのは悩める対象があり、それは自分が成長するきっかけみたいなものなのに、

いろんなことから逃げる「逃げぐせ」がつくと、それを全部他人に押し付ける。

出来るか出来ないかは他人が決めることじゃなくて、それは全部

「自分が出来ない」と判断を下した結果。

それは、自分が悩みたくないから。

そんな姿勢を次世代に見せても「あー自分はこうなりたい」とは思うわけがない。

 

自分が接してきた先輩はいつも

「お前らが分からんのは俺の言い方が悪かった」

「俺には返さんでもえーから、お前がまた次に若い奴に同じことをしてやれ」

という器のでかい人に逢ってきた。

そういう自分が「こうなりたい」という先輩は、いくつになっても尊敬できる「ひとの資質」と「ぶっとい芯」が揺るがない。

そういう先輩はいつも次世代のために悩んでくれた。

そしてそこには最初から、見返りはなかったもの。

自分も「悩める」のは幸せだと思う。